知っていますか?テラスハウス。通称テラハ 現在、Netflixと地上波にてTOKYO2019-2020編が絶賛放送中です。
Netflixにて月曜24時に最新話が更新される完全版テラスハウスと、地上波にて数話遅れで更新される地上波版テラスハウス。お好きな方法で今からでも是非見てほしい。
2018年にはNYTimesにおいて、最も優れたテレビ番組のベスト10にランクインしました。
私は名実ともに、いま現在一番面白いコンテンツがテラスハウスだと私は断言できます。
観てない貴方はさっさとNetflixと契約して観るか、地上波の放送を録画してください。
テラスハウスの舞台設定はいまさら言うほどでもないので端折りますが、何がそんなにも魅力かというと、友人とあーだこーだ言いながら映画やドラマを見る、メチャメチャ楽しいホームパーティあるじゃないですか。あれです。あれを毎週同じドラマの続きで擬似体験できる、それがテラスハウスなわけです。しかもホームパーティーのメンバーは一流のタレント。完璧ですね。
自分の見方というか現状のテラハ視聴者、その大半の人の見方を紹介すると、字幕付きで音声は副音声という見方。
時間に余裕があれば、1回はプレーンの主音声で楽しんで、2回目は副音声という趣深い人もいますが、初心者はまず副音声で字幕付き。ハウス住人の会話など字幕でオッケーなのです。
料理で例えるなら、テラスハウスの住人とかその生活はただの素材であって、副音声が料理人なんですね。人間は栄養を取りやすく、食材を食べやすくするため、料理という技術を手に入れました。
テラスハウスだって半分素人みたいな人たちの"ドキュメント"なのでプロの味付けがきゃ見づらいですよね。だからこそテラスハウスは副音声で楽しみましょう。というのがわかったところで未視聴者がNetflixと契約したでしょうか。
で、ここから本題なんですけど、副音声の中とかファンの間で通称・バタンと呼ばれるシーンが毎回必ずあります。
このバタンとは、テラスハウスでこの回の終了時に流れるドアが閉まる演出のことを指していて。
要はこの続きはまた次週。クリフハンガー(次週を気にさせるため、物語を途中で終わらせて次週に持ち越してしまう手法)で終わってしまう、次週が気になるっていう、視聴者の心情を指すわけです。
例えばカメラに映っていなかった裏の顔。他の住人くらいしか観れなかった一面を、怒った住人にこれから暴かれてしまいますよ、ってところでバタン!
1:31から
で、この曲がドン
バタン後のエンディング映像とともに副音声での感想戦を聞きながら衝撃を緩和。
ちなみにこの次の週は秘密を暴かれて怒った住人が、今度は暴露した側の住人の寝起きに突撃。これから反撃する、というシーンでバタンでした。決して、やられたらやり返す精神マフィア映画の話ではなく、オシャレ若者シェアハウス番組、テラスハウスの話なのです。
しかし目には目をの精神では世界中の人が盲目になってしまうとガンジーは言っていました。そう、これはそうした人のダメさをみんなで笑って肯定する番組。人間の業を肯定する。落語と同じですね。
テラスハウスは2012年から続いてる番組ですから、スタッフはバタンのタイミングに信念を懸けていて。おそらく40年選手のバタン職人もいるはずです。普段ぐうたらしてるのにやけに高そうな物ばっか身につけてる人。
「先輩、もう毎日残業でクッタクタですよー。私このまえだって…」
「うるせえ俺だって4年働いて未だに月一回家で寝れるかどうかだよ」
「じゃあ、何であの人いつもサボってばっかなのに許されるんですかー?」
「あーお前新人だからまだ知らないのか、あれは橋下さんだよ」
「橋下さん?」
「お、ちょうど良かった今日テラスハウスだろ。見てけよ橋下さんの仕事」
「先輩やっぱり面白いですねーテラハ」
「ほら橋下さんそろそろだぞ」
「え、でももう放送終わりますよ…って何これすごい展開!えーこれどうなるの!?」
バタン!
「あー、バタンかー」
「な、分かったろ? これが橋下さんの仕事」
「え?」
「だから、このドアのバタンあるだろ? これが橋下さんの仕事なんだよ」
「うそっ、え、これだけ!? バタンだけ!? バタンだけして終わりですか?」
「そうだよ」
「えーそんなのあり!?」
「実際、お前、気になっただろ次週の展開」
「たしかに」
「実際おれも最初はお前みたいに『え、これだけ?』って思ってた でも見れば見るほど、この仕事をしていくほどに、あれは誰がやっても出来ない、橋下さんにしか出来ない芸当なんだ、って気付いたんだ だから誰にも橋下さんはクビにできないのさ」
「すごい人なんですね…!」
私たちのテラスハウスも橋下さんに支えられてるかもしれません。
バタン!