猛者日記

大学生のブログです

レンタルレンタルレンタル

最近、気が付くといつもスマートフォンの電池が少なくなってる。

寝ている間充電したはずなのに昼過ぎにはもう30%ほどしかない。本当に酷い仕打ちである。これが誰からの仕打ちかといえば、オンラインでの講義でバレないと思ってスマホをずっとイジり続けていた自分からだ。しかも結局、課題のときに困って録画を見直すハメになる。なんと無駄が好きな人間なのか!

10月から徐々にキャンパスでの講義や、出先でスマホ使って講義を受けなきゃならないことも増えたので、初めてモバイルバッテリーを購入した。

荷物が増えるのが嫌で今までモバイルバッテリーを買ったことがなかったのだけど、使ってみると本当に便利だし、持ってなかった今までが信じられない。

ただもっと信じられないことに、今度はモバイルバッテリー自体の充電を忘れてしまうようになった。買ってすぐは、「充電なかったら明日困るから、一応寝る前に充電しとこう」とかこまめに考えられてた。

それが今となっては「ありそうな気がする!」とか「あると信じてあげたい…!」とか言い訳を繰り出しては、確認しないまま出かけて、毎度必要な時に充電は無い。

ちなみに充電残量はちゃんと電気の点滅で分かるようになってるのだが、見ないのであっては無用の長物である。

こんな生活を続けている中で、街中にあるモバイルバッテリーのレンタルスタンドを見つけた。結論から言うとこれがメチャメチャ便利だった。色んなところにあるから借りるのも返すのも楽だし、しかもべらぼうに安い。借りると150円で48時間借りると300円。どういう計算?

前にバーガーキングに行ったら、コーラフロート100円でいろはす240円だった時も同じ事を思った。本当にどういう計算?自分がこの2社の取り締まり役やってたら絶対に「こんなんじゃ、採算取れないよ!ボーナスカットだよ!」って泣き喚いてる。ただ彼らのボーナスカットのおかげで、すごい助かってるので感謝しなければならない。

おかげで最近はスマホの充電を気にしなくなった。

これに味をしめて、色々なレンタルサービス探していたら、最寄り駅から大学にレンタサイクルが出来ていた。いつもは駅から大学までのバスで、片道320円取られてたのが結構な出費だったのに、自転車のレンタル料が15分70円。ちゃんと電動も付いてる。もう安すぎて逆に何かの罠にすら思える。美味すぎる話に会うと人間は恐怖を感じる。

とりあえず一回試してみようと思い、Googleで所要時間を調べたら駅から大学まで自転車で30分かかるらしい。

レンタル料金は、0~15分未満なら70円で、そこから15分ごとに70円加算していくシステム。要は29分ギリギリなら140円で、少しでも30分超えたら210円。

つまり、Googleの検索を1秒でも上回ればバス代の半額以下で登下校が可能になる。これなら容易い。流石に天下のGoogleとは言え1秒程度の誤差は必ずある。こんなの浮いた180円でお高めアイスを食べなさいと神的なやつが言ってるに違いない。Googleの導いた結果なんて、絶対に覆してみせる。浮ついた気持ちで意気揚々と出発。

5分過ぎ 余裕すぎる。もしかしたら15分で着くのでは?70円で登校出来てしまうのでは?

10分過ぎ まあ15分は言い過ぎました。でもそういうことあるよね。まあ30分以内は確実に行ける。楽勝。お高めアイスゲットだぜ。

15分過ぎ あれ、これ、半分は…流石に行ってるよね…。大丈夫…大丈夫…

20分過ぎ 電動自転車のバッテリー切れてない??切れるとかあるの????

25分過ぎ もう絶対間に合わない。距離以上に坂が多すぎる。なにこれアップダウンキツ過ぎる。許してください。バス乗らせてください。てか、電動自転車ってバッテリー無いとこんな重いの?拷問??

鉛で作ったかのような自転車を漕ぎ続けて、完全に涙目。その涙で潤った目も、猛スピードの自転車を吹き抜ける風が瞬時に乾かしていく。自転車を漕いでいると人間は気付く。自分は中野浩一でも浦飯幽助でもないのだと。

悲報】遊々白書、名言が「中野浩一か、あいつ」しかないwwwww : ちゃん速

バスで行けば良かった。何度思っただろう。もう意識も朦朧とし、残るのは自転車を漕ぐという本能のみ。足を踏み出してハンドルを切るだけの獣に成り果てるしかない。

おそらく白目向いてる瞬間が70回は超えると言う所で、ようやく返却場が見えてきた。時間は…あと2分残ってる!目の前に立ちはだかる赤信号。ゴール直前での絶望感と溜まり切った乳酸を開放した安堵感で感情はぐちゃぐちゃ。

パンパンに張った大腿筋をマッサージしながら時計を凝視する。残り1分。青信号とともにスタートを切り、最後の力を使ってギリギリで到着した。

間に合った!

返却 

出来てない!!

は、え、これどういうシステム?どうやんの?RETURNボタンって何?鍵がしまってません?え、どれ?どこの話??これか!!いや閉まってんじゃん!?いや、あ、なんか引っかかってる!!取れた!!カチって言わないじゃん!カチって言わないじゃん!

カチっ

閉まった!時間は!?

レンタルアプリを開くと「ご利用ありがとうございました。」の文字、その横には「使用時間30分」と刻まれていた。

 

お高めアイスを横目に食べたガリガリ君は何故かしょっぱかった。

翌日は筋肉痛で死ぬかと思いました。

リスのツイート

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動物で最も好きなのがリスだ。食べ物を詰めて膨らんだ頬の愛くるしさに勝るものはない。

リス好きとしてオススメスポットは町田にある町田リス園である。町田リス園は都内近郊でも最高の動物園と言って過言ではなく、常時200匹以上のリスが放し飼いされてるという、リス好きにはたまらない狂った空間なのである。しかも足を運ばずとも画像検索をすれば町田リス園に住むたくさんのリス画像を目にすることができる。時間の空いた時にとてもオススメである。

リスは童話に出てきてもいつも良いやつだ。過保護な王様によってお城に閉じ込められたお姫様。そのお姫様が唯一心を許せる動物ポジションは絶対にリス。庭から窓際にある木をよじ登って姫様の部屋に来てくれるし、牢屋に閉じ込められた時は小さい体を利用して鍵を取ってきてくれる。頼れる小動物、リス。

もちろんディズニーキャラでもチップとデールが一番好きである。昔見てたアニメでも、しっかり者のチップとお調子者のデールがお互いを補い合って冒険をするのがとても好きだった。

以前、ディズニーランドのTwitterチップとデールの写真をツイートした時に、とても反響が広がっていた。なぜならそこに「二人はお友達」という文言が添えられていたからだ。みんな彼らを双子とばかり思っていたため、このことは世間に大きな衝撃が走った。とはいえ特に公式設定では決まってないみたいなので、受けて側の解釈で大丈夫みたいですが。

このツイートについた多くのリプライが兄弟or友達の話題に衝撃を受ける中で、一つとても気になる文言を見つけた。

「リスイートすごい!」という一文である。

初めはリツイートの誤字かと思ったが、どうやらリスのツイートをリスイートというユーモアがあるらしい。調べてみるとリスイートという一文とともにリスの写真をツイートする文化があると分かった。確かにリスイートには何度も口に出してみたくなる魅力がある。リスイート、リスイート、リスイート…

だが口に出して5分後にはこの言葉の恐ろしさに気がついた。冷静に考えれば本来のリスイートはクルミやドングリであり、リスイートの文言とともにリスの写真をツイートすることは非常におかしなことなのだ。

人間に置き換えればわかりやすいが、「ヒトイート」という文言とともに人間の写真をツイートしたらどうだろう。これではどうしたって写真の人間がイートの対象に見えてきてしまう。とんだカニバリズム発表だ。

だがしかし一度リスイートを知った人間はそれ以前には戻ることが出来ない。ヒトの味を知った熊が人間以外口にしないように。リスイートの魔力は恐ろしい。だが分かっていてもまた僕は検索してしまう、「町田リス園」と。

7月27日の覚え書き

7時半起床。今季の講義は終了したというのにこの時間に起きてしまう自分が悲しい。

朝ご飯を食べる気にもなれないので、寝ながらスマホをいじる。AmazonPrimeに大量に追加されていたいろはに千鳥を見る。

気付いたら9時。いつの間にこんな時間が…。驚きと後悔が半分ずつ。

 

おもむろにのびをして身体を起こす。オンラインに次ぐオンラインで肩と腰はバキバキ。頭はガンガンする。起き上がるとすでに痛い。

朝起きる時、ベッドの上に体育館にある縄みたいなやつを吊るしておいて欲しい。

毎朝あれを掴んで腕の力で起き上がりたい。

逆に起きる時以外は絶対邪魔だから消えてて欲しい。

 

とはいえオンライン講義なくなってしまうのも困り物だ。防疫意識が高いとかではなく、単純に朝早く起きて登校するのがめんどくさいのだ。

本当に自分は意識低い系である。でもそんな意識が低いところが自分の好きなところなので、低さも極まればなんとやらというやつじゃないかな。調べたけどそんな言葉なかったけど。

まあこんな心持ちでは、キャンパスに通えなくて悲しんでいる友人や新入生には合わせる顔がない…。

 

けどこれも仕方ない。元々まともに登校にしようとすれば1時間以上かかる生活をしていたのだ。そんな生活が、今年から急に自宅でオンラインである。一度経験してしまっては、もう元の生活に戻れる訳が無い。

1時間分の眠りはでかい。コアラマットレスよりも効果がある。

 

こんなことゆご飯食べながらウダウダ考えてる間にもう11時。これが相対性理論の力である。アインシュタインの正しさを身をもって実感する。

 

バンドの方の相対性理論が聴きたくなったのでかけながら支度。たぶん宇宙に一人になっても初期の相対性理論を聴き続けてると思う。音楽を流す機械がなくても、相対性理論は脳内で再生出来るのでへっちゃらである。

 

 

ずっと家にいても疲れて何も出来ないので近所のルノアールに向かう。平日のルノアールは客の数もまばらでゆったりしてる。

 

とはいえルノアールに来てもやるのはレポートである。課題の量が尋常ではない。夏休みの宿題からは中学あたりで卒業したと思ってたのに。

おそらく全ての教授が自分の講義の課題しか考えてないに違いない。一週間でこの量ならやれるでしょ、と教授が思ってる分が×10コマある。一週間が10日あっても終わるか否か。当然もう提出しないのがデフォ。とはいえ優等生だから全部出してるんだけど…。

終わりが見えないのは辛い。こう考えるとオンラインは最悪である。1時間通学してた方がはるかに楽。

 

 

カフェでぼんやり窓に目をやるとずっとどんよりしてる。そろそろ夏が来ても良いはずなのにいっこうに梅雨。まあ外出てもカフェにこもりきりなだからほとんど関係ないんだけど。やっぱり晴れてないと心が淀む。晴れて暑くないのがベスト。

 

今年は夏になったら何が出来るだろう。毎年夏が来てもほぼ家にいるだけだから関係ないはずなのに、禁止されると色々やってみたくなっちゃう。とはいえ優等生だから家からあんまり出ないんだろうけど…。

 

久しぶりに本でも読みたい。

本を読んでる時だけは読み終わるまで他の事が出来ないからあまり手が出しにくい。前に山手線で本を読んでしまって、結局1周半して目的地で降りた事がある。今年はどうせ家出る用事もないからたくさん読みたい。色んなジャンル読みたい。前に適当に図書館行って適当に選んだ本が、タモリさんが坂を紹介するだけの本で、地味だし興味がある内容ではないのに、それはそれは心地よい面白さが内包されてた。ああいう読書体験をまたしたい。

 

あとは、やっぱり映画もみたい。一回見たやつを見るのも良いかもしれない。

久しぶりにサマータイムマシンブルース観たいな。四畳半タイムマシンブルース期待しかない。

ヨーロッパ企画ならドロステも早く観に行きたい。地元でやってないから日比谷とか行こう。

この前、日比谷の弁護士事務所でバイトした時、目の前にミッドタウンのTOHOシネマズがあって羨ましかった。

弁護士事務所のバイトは事務とかじゃなく単なる肉体労働だったので、ヘトヘトになってすぐ帰宅してしまったのが悔しい。早く映画観に行って帰るだけの1日を過ごしたい。

 

それと夏の夜は気持ちいいのでコンビニまでアイス買いに行くのも良いかもしれない。

色々やりたいことあるや。

今年の夏もやりたい事たくさんあったから大丈夫そうでした。

朝の占い見てた小学生

 小学生の頃、朝のニュース番組でやってる占いが好きだった。

占いを見て家を出るとちょうどよく学校の始業に間に合う。

占いで軽く一喜一憂して、ラッキーアイテムが近くにあれば持って行ったり。

学校に着く頃には忘れてしまうから気楽に見えるのも良かった。

最近はこの習慣もなくなったけど、マイフェイバリット朝の占いはもっぱらテレビ朝日やじうまテレビの占い。

やじうまプラス、サンリオ仕様に: ANNEX

やじうまということで馬なのだろう。絶妙に可愛すぎないのもポイントが高い。

ちょうど流し見できるくらいの温度感が良い。

天空みたいなところで謎の馬が踊ってる、きらびやかな絵面で


Boys Town Gang - Can't take my eyes off you

バックで流れるこの曲。朝からこのディスコ感にあてられたら、もう正直占いの結果なんてどうでも良くなる。

今考えると朝にしてはとても狂ったコーナー。この時間から好き放題仕事やってる人、今思うと羨ましい。

あとサンリオとコラボした週の絵柄なんか、いま振り返ると2000年代ガラケー全盛期、M愛すべき人がいてという感じのセンスでグッとくる。

今日の星占い☆: まずは、ステップタッチから

この輝きと青色の絵面、当時のドンキホーテの一角にこういうスペース絶対あった。

この時代だけ流行ってこの時代のあと完全に消えた色味。

あと小学生なのでいつも7時ごろ起きて8時に家を出ていたけど、たまに早く起きるとこの同じの青色を使ったクマが占いを担当しているのである。

朝の占いオン・パ・レード! : やっぱり仙台が好き!(関西系仙台人 ...

小学生の時に早起きする用事は、遠足やら運動会、ディズニーランドに行くみたいなことワクワクすることばっかりだった。だからいつもの馬じゃないこのクマにはプレミア感があって、いま見てもちょっと楽しい気持ちになる。「三つ子の魂百まで」じゃん。

大学生の今5時に起きてる理由といったら、日雇いの肉体労働に行くか、徹夜でレポートを仕上げるかの2択。早起きという言葉は完全にマイナスになってしまった。悲しい。もうあのワクワクした気持ち味わえないんだろうなー。

 

 

こっからは占い関係ない話だけど、自分には小学生の頃のワクワクをなるべく保つように生きてる節がある。

遠回りになっても知らない道に行ってみたいし、金曜ロードショーで何回もやってたサマーウォーズも絶対にみる。ディズニーランド行く時もなるべく、りんかい線に乗るようにしてる。

数ある路線の中でりんかい線が一番好き。

ディズニーランド行くのに、JRから乗り換えでりんかい線挟んでまたJR乗る。多少早いとはいえ、初乗り料金が馬鹿にならない。

それでも乗るのは路線全体のセンス。

りんかい線の各駅・路線図|駅情報・時刻表・運賃|お台場電車 りんかい線

品川シーサイド天王洲アイル東京テレポート

高輪ゲートウェイの20年前からこの中二病みたいな横文字センスしてるの最高。

勝訴ストリップ無罪モラトリアム品川シーサイド丸ノ内サディスティック、天王洲アイル

全く違和感ない。完全に椎名林檎のセンス。

こうなると東雲も完全に林檎センス。超カッコいい。最寄り訊かれたら「東雲です」って答えたい。駅から見える景色的に人の住むところじゃなさそうだけど。

駅名もさることながら、発着メロディがバラエティに富んでるのも良い。東京テレポート踊る大捜査線のテーマだし、大井町美女と野獣だったり、リトルマーメイドだったり、ディズニーの曲が流れてるのも良かった。子供の好きなもの詰め合わせかよ。

大井町のは劇団四季が講演してるからなんだけど、小学生の頃はディズニーランド行く人が多いからなんだろうなーって、勘違いしてたほど。いまキャッツに変わってしまったのは少し悲しい。

残りの人生、小学生の頃のワクワクは減っていく一方だろう。

いま残ってるところは死守したいものである。

ちなみにディズニーランドのチケット取れました。最高〜。

たった2曲のゴースト、Leah

Leah というアーティストを知っているだろうか。

僕はよく知らない。

何故ならLeah は全てが謎に包まれているからだ。

これだけ聞くと、正体不明で売り出そうとしてるグループやバンドが思い浮かぶだろう。

だがLeah はそんな二流とは一線を画す正体不明さを持っている。

なぜなら顔・国籍・年齢・活動状況、それに名前の読み方すら不明なのだ。

唯一分かっているのは、ソロのシンガーで、歌声から察するに女性である、ということのみ。

 

Leah にはホームページやTwitterのような公式の情報は一切存在しない。もっと言えば、Wikipediaのページもないし、当時のブログや掲示板をどう検索かけてもヒットしないのだ。

公式・非公式含めて一切の情報がない彼女は、このインターネット時代に置いて匿名性の極地に位置しているのだ。攻殻機動隊笑い男を思い浮かべて貰えればイメージしやすいだろう。Leah は世間から認知すらされない、ゴーストなのだ

 

だが初めにアーティストと言ったように、Leah にはたった2曲だけ作品が存在している。

この2つの音源は現状、Leah の情報の全てであると言える。

 

まず一曲目は、 


Calling - Leah

 

2007年にスクエアエニックスから発売されたDS向けソフト『すばらしきこのせかい』の挿入歌。

この圧倒的な日本人英語の歌い方…!

これこそLeah の魅力。J-POPに無理やり英語詞を乗っけたようなメロディ。これを僕は「イングリッシュ演歌」と呼んでいる。

ゼロ年代後期特有の近未来を想起させるトラックと、聴き馴染んだメロディに乗っかる英語詞の親和性はバツグン。少年の心をこれでもかと抉ってくる。

 

この声で何度もWake up! と歌われて、覚醒せずいられる少年はいるのだろうか? 

10年以上前のゲームの挿入歌でありながら、未だに評価の高い一曲。

Leah入門編として最適の一曲である。

 

そしてもう一曲が、


invisible - Leah

 

2009年に公開された『東のエデン 劇場版Ⅰ』のオープニング曲。

これを劇場版のオープニングで流す演出、100点。

 

calling がクラブミュージック的なアプローチのトラックだったのに対して、invisibleはポップかつ僕らの世界から数センチ浮いたような爽やかなメロディ。『東のエデン』という作品のテーマをしっかり汲み取っている。

ここから始まる物語に期待感と高揚感を抱かずにいられない。

初見の時、オープニング映像とも相まって、カッコ良すぎて気絶しそうになった。 

 

Leah のイングリッシュ演歌も、calling と比較して極まっているのが分かる。

Aメロ・Bメロと、ある種詩吟のような節回しから、サビに突入してから一気に演歌のごとき歌い上げ…!!

天城越えにも匹敵する力強さ。

Leahの最後にして最高傑作と呼べる曲だ。 

 

まず『すばらしきこのせかい』と『東のエデン』は作品としての完成度は素晴らしく、評価も人気もとても高い。未見の人はどちらも体験して欲しいと作品だ。

しかしこの二つを語る時に、Leah という名前が登場することはない。二つとも挿入歌という性質上、なかなかアーティスト自身の名前を目にすることが少ないからだろう。

もしかしたら両方を知っていながら、Leah という名前が繋がっていない人もいるかもしれない。

だがLeah が登場したとき、現在くらいSNSが普及していれば、また歴史は違っただろう。

だからこそ次の一曲をどうしても渇望してしまう。

2007年のcallingと2009年のinvisible

このたった2曲で、表現の幅広さと歌唱力の進化をLeah は見せつける。

いま新たに楽曲を発表した時、一体どんなことになっているのか楽しみで仕方ない。

 

いつかLeah が復活して、彼女がゴーストから伝説へと生まれ変わる日を待ちわびてしまう。

春はあけぼのか?

もう季節は春に差し掛かる頃だ。春になると高校の頃を思い出す。

受験勉強をしているとき、古典がとても苦手だった。点数が低い理解ができないとかではなく納得のいかないことが多かった。

例えば、清少納言枕草子

春はあけぼの。… 

夏は夜。…

秋は夕暮れ。…

冬はつとめて。…

 冒頭の文。四季折々の風景の中で最も趣のある時間帯、光景が描かれる、冒頭の四節。

1000年以上も前に書かれたとは思えないほど、現代にも通じる普遍的な情緒を掬い上げた素晴らしい文だと思う。

 

ただ唯一納得できなかったのが「春はあけぼの」の部分。

だって春はお昼が一番気持ち良いから。一年を通してもこの時間が一番である。ポカポカしてそよ風が吹いている草原で昼寝。そんな至高の時間。

「あけぼの」は日の出の時間。春の日の出前なんてまだ冬。寒い。そんな時間帯に春のお昼が負けるわけがない。耐えることが風流だとでもいうのだろうか。

夏は夜だし、秋は夕暮れだし、冬はつとめて(日の出後の時間)。この感覚はとてもよく分かる。どれだってこの心がゆれる時間帯。それなのに「春はあけぼの」なんて、そんなわけがない。バカげてる。

というかこの素晴らしい感覚を持っている筆者が「春はあけぼの」などというだろうか?それに日の出を「あけぼの」っていう感覚、これも聴き馴染みがない。

これは仮説だけど、清少納言も背伸びして書いちゃったんじゃないかな。冒頭だし。カッコつけちゃったんじゃないかな。当時は紙も希少なものだったって言うし、一回書いて引くに引けなくなったから、強引に押し切っちゃったんじゃないかな。なんなら清少納言が清少 納言じゃなくて、清 少納言だっていうのもおかしい。清て。もう清は前川とか西川じゃん。清 少納言じゃキヨシ スクナゴンじゃん。水曜日のカンパネラ的なネーミングセンスですか?

 

お昼は古語で「昼つ方」だから、この文章を書き直すなら「春は昼つ方」になる。意外と悪くない。あとは春の昼の情景を思い浮かべれば良いだけ。ほら草原で日差しが気持ちよくて、ぽかぽかしていて、心地よい風が吹いて、なんだか目がかゆい…。鼻水も出てくる…。

そうだ…。そうだった…。昼間は花粉症が一番ひどくなる時間帯…。だから、清少納言はあけぼのを選んだのか。本当に申し訳ない。いまとなっては清少納言さんの先見性にただただ感服するばかり。反省しかない。春の昼があんなにも地獄だったことを忘れていたなんて。

 

 

こんなことを考えていたら、毎回いつの間にか古典の授業は終わってた。

国語教師に古典は外国語だと思った方がいいと言われたことがある。それくらい現代語とかけ離れているという意味らしい。しかし、英語と違い字面がダイレクトに脳へ伝わる分、自分はどうでもいいことに引っかかてしまう。言語が外国語ならば風土や風習も外国のそれなのだ。

 

古典で読み合わせの授業をしてるときにも似たようなことがあった。

そのとき読んでる人から逆算して、自分が読む箇所を予習していると文章の中に「万戸」という字があった。これを発音する…、考えた瞬間、背筋に変な汗が流れる。衆人環視の場でこんなこと言えるわけでない。正気の沙汰じゃない。ああ、神よ、何故、我を地獄におとした。

 

そうこうしている間に自分の番が近づく。マズい。

だが慌ててはいけない。そう俺にはアレがある。すぐさまスマホを取り出す。授業中のスマホなど百戦錬磨の俺には慣れたもの。

これだって所詮は遥か昔に作られた罠。まだ西暦が4桁になったばかりの頃である。こちとらその二倍、歴史の積み重ねがあるのだ。

こんな問題すぐにでも解決してみせる。

 

Google検索「万戸 読み方」

一番上にYahoo知恵袋で『万戸の読み方を教えてください。「戸」はこ?と?』というタイトル。

易い、易すぎる。神は乗り越えられる試練しか与えないのだ。わたしには少々簡単すぎたようだがな。

 

ベストアンサーに選ばれた解答

「こ」です。

 

万事休す。終わった。高校生活が終わった。

 

そして当初の見立て通り、教師に俺が指名される。

顔はいくら澄ました顔でも、頭の中は

vふぁいhvふぁsfvdkvっcsfkcだklcfrぐlhふぃrdgjくぉおvghsbfpfg

こんな。

 

声が震えてなかったとは言い切れない。自分だけが感じる緊張感の中、読み進める。読み進める。読み進める…。

とうとう視線が「万戸」を捉える。

腹痛でトイレに?それとも体調不良で保健室?もう泣いて土下座しようかと思った。

視界がぐにゃーってなって色がなくなった。白と黒だけの世界。幸か不幸か文字だけは見える。

これを読むしかないのだ

ま− 

そう言いかけた瞬間、教室は静寂に包まれる。0.2秒後、けたたましい音が鳴り響き、視界に色が戻る。

ゼロコンマ、色とりどりの世界。一瞬何が起こったのか分からなかったが、1秒後に全てを理解した。救われた。

授業が終わったのだ。永遠にも思える時が流れた。遥かなる時の彼方へ飛んだ気分。

 

後日、改めて読み方を調べたら「万戸」の読み方は「ばんこ」らしい

おい「ばんこ」じゃねーか、ふざけんな!

古典はいつも納得いかない。

2019年良かった映画

・映画

2019年観た新作映画はちょうど100本でした。

去年と比べるとあまり見れなかったので来年は色々観ていきたいです。

 

パラサイト 半地下の家族
マリッジ・ストーリー
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
スパイダーマン:スパイダーバース
ザ・レポート
クリード 炎の宿敵
見えない目撃者
女王陛下のお気に入り
ハッピー・デス・デイ+2U
ブルーアワーにぶっ飛ばす

 

分量多くなっちゃうのでとりあえず上から3つだけ感想を

 

『パラサイト 半地下の家族』

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日比谷で先行上映を観にいったのですが、べらぼうに面白かったです。ネタバレ禁止令があるので、内容には深く触れないんですけど圧倒的娯楽作です。映画は問題提起するテーマ性と、客を楽しませる娯楽性を両立しなきゃいけないんですけど、それがどっちも100点。BuddhaBrandがリリックとトラック両方100%じゃなきゃいけないって言ってたのと全く一緒。そんな映画普通無いです。

内容はもちろんなんですけど、日比谷ってロケーションも良くて、映画が終わってからミッドタウンの中を歩いてると、きらびやかな建物で、その中に映画に出てきたような金持ち家族のような人々がいて、とてもグッと来ました。しかもそれを尻目に下の階に降り続けて、しかも日比谷線地下鉄に乗るっていうのが、映画の内容にピッタリで、良い意味ですげー嫌な気持ちになりました。映画体験含めて圧倒的1位でした。

 

『マリッジ・ストーリー』

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これはNetflix映画なんですけど、キネカ大森で特別上映されてるのを観ました。まずアダム・ドライバーが俳優として大好きなんですけど、そうした主観抜きにしても主演2人の演技が上手すぎて、なおかつ脚本が良すぎて2人の魅力が溢れすぎてました。本当に初めの3分とかでメイン2人のこと大好きになります。

ブルー・バレンタインであったりアバウトタイムであったり、別れる恋人を追った話がとても好きで、辛く悲しい出来事がテーマであるために、向き合って愛し合っている頃の回想シーンが、反対に眩しいほど多幸感に溢れて見えるんですよね。

過去はこんなにも輝かしい、なのに現在は別れる選択をしている、ってこの感情で何度も何度も揺り動かされたら、泣かないわけないです。現在は悲しくても、未来は新しい希望に溢れてるっていうのも美しいですね。愛し合ってるから別れる選択を観客に納得させてしまう凄さ。会話劇ってジャンルも大好きです。

 

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

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世代的にそんなにタランティーノにショックを受けたみたいなことは無いんですけど、もちろん好きな監督ではあるので、すごく楽しみにしたました。で、予想とは全く違う方向で最高な映画でした。三時間もあるんですけど、物足りなくなるほど、メインキャラクター3人が魅力に溢れてました。これも観客が周知で悲しい現実を知ってるからこそ、彼らの日常が魅力的に映えるんですよね。

特に、ディカプリオが演じた人気が落ち目の俳優リックが、最後の誇りである演技すら衰えて上手くいかず、苦悩して葛藤したときに、天才子役の女の子にアドバイスもらうんですよ。こんなの普通ならプライドズタズタになるはずじゃないですか。

でも本当にプライドあるが故に怒らない、というか怒りはちゃんと自分に向いていて。女の子のアドバイスを真摯に受け止めて自信を取り戻して、ようやく納得いく演技ができるんですね。そのとき女の子に褒められてリックが落涙するんですよ。

もうそのシーンだけでリックの人生の総てが感じられて、こっちもわけわかんないくらい号泣しちゃって。

ブラピの演じたクリフがチャールズ・マンソン一家に立ち向かうシーンの映像は、今年1カッコいい映像でしたし、現実ではこれから殺されてしまうシャロン・テートが、自分の出演した映画を本当に楽しそうに観ているシーンも甘くて美しくて。

だからこそあのラストの、映画のみで許される嘘は、この瞬間のために映画観てるんだよ俺は!って気分にさせてくれました。シャロン・テート事件とか知らないよって人も、映画が好きって人ならばきっと楽しめると思います。映画を好きな理由が全部詰まってる映画。

 

正直、この3つの映画には差などどこにもなくて、全て一様に大好きな映画でした。来年もいっぱい観ていきたいなと思えるほどに。1月からフォードvsフェラーリとか来ますし来年も楽しみですー!